スポーツを楽しく安全に

マウスガードについて

●マウスガードの必要性マウスガード2.jpg
近年、健康志向によりスポーツ人口の増加がみられる様になりました。また、スポーツ界では競技技術・競技成績も向上しつつあります。しかし、一方ではこの現象と平行して安全性の向上も要求されています。歯科領域において、マウスガードはスポーツ外傷の予防にきわめて重要な役割を果たしてまいりました。そして今後もさらにこの効果が期待されることでしょう。そこで、マウスガードについての正しい認識を今一度ここでしておく必要がある様に思われます。マウスガードとは口の中に装着する弾性を有した樹脂の装置であり、口の外傷を減少させ、歯並びに周辺組織(くちびる、頬粘膜、舌等)を外傷から保護するものと定義されております。さらに、マウスガードの必要性を論じるにあたって、スポーツによる外傷の現状を把握しておくことが大切だと思います。


●スポーツによる外傷の現状
アメフト.jpgスポーツ外傷は、やはりコンタクトスポーツの代表とされているラグビーやアメリカンフットボール、そしてボクシング、空手等の格闘技において事例は多くみられます。次いで野球、サッカー、バスケットボールにも発生しやすい。
年齢別では10歳代が最も多く、次いで20歳代に多く認められます。このことは、体育の授業やクラブ活動を盛んに行う年齢層であることからうなづけます。また、発症部位では、毎年行われる日本スポーツ振興センターの障害見舞金の給付状況調査によれば、30%以上が歯科障害で他の部位と比べて最も多い。
ちなみに、2位は眼科障害でした、性別では、やはり、3対1又は4対1で男性が多かった。歯科障害の中でも一番多いのは上の前歯の外傷で打撲、破折、脱臼、骨折と多彩であります。

●対策
そこで大事な事は、「スポーツをする際には必ずマウスガードを装着する」という習慣を出来るだけ低学年から身につけることだと言えます。その為には学校の先生、保護者あるいは、コーチの方々に十分理解を頂き、学校歯科医がその普及と指導にかかわっていく事が必要かと考えています。


立春

立 春